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2023.05.31

[C-vol.76]ロクイチ報告から考えること~1年後の今~

━━◆障がい者雇用のヒントをお届け!◆━━━━━
東京都ビジネスサービス株式会社   2023.5.31
HEARTFUL メールマガジン -vol.76-
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皆さん、こんにちは。
東京都ビジネスサービス株式会社では、
障がい者雇用に関するメールマガジンを配信しています。
皆さんのお役に立つような情報を発信していきたいと思います。

明日から6月です。
早くも新年度から2ヶ月が経ちました。
梅雨入りも、例年より早くなりそうな予報が出ています。
6月1日と言えば、障がい者雇用を進める企業にとっては、大切なロクイチ報告の基準日ですね。
6月1日現在の障がい者雇用状況を報告する、というのが雇用義務制度における企業の義務、になっているわけですが、さて、皆さんの今年の状況はいかがでしたでしょうか。

そこで、76回目のテーマは。
「ロクイチ報告から考えること~1年後の今~」

さて、障がい者雇用を担当されている人事総務の方などはご存じかと思いますが、簡単にロクイチ報告が何か、を整理しておきましょう。

正式名称は「高年齢者雇用状況等報告及び障害者雇用状況報告」です。
事業主は、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(高年齢者雇用安定法)、障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)に基づき、高年齢者の就業機会の確保状況、障害者雇用の状況について、毎年厚生労働大臣に報告する必要があります。
従業員43.5人以上規模の事業者に、障害者雇用状況報告の提出義務があります。
当然、雇用している障害者数が0人の場合でも報告しなければなりません。
毎年6月1日時点の雇用状況を報告するため、「ロクイチ報告」と呼ばれています。
提出期限は7月15日。
報告をしない、または虚偽の報告をした場合、障害者雇用促進法の規定により、罰則の対象となります。
報告された内容は、障害者の雇用状況および雇用率達成状況の把握をする目的の他、未達成企業に対しての助言・指導などを行うための基本情報として用いられます。
毎年12月中には、厚生労働省から集計結果が発表され、障がい者雇用の動向が見えてきます。

では、雇用率が達成していないとどうなるか。
まず、未達成企業には、障害者雇用納付金の支払いが求められます。
不足人数1名に対し、月額5万円、年額60万円の支払いが必要です。
ただし、障害者雇用納付金を支払っても、雇用義務がなくなったわけではありません。
雇用率未達成の企業は、その雇用状況によっては、管轄のハローワークからの指導が入り、「雇入れ計画作成命令」の提出が命じられます。
これは、2年でどのように障がい者雇用を達成していくかを計画するものであり、計画どおりに進んでいるか一定の期間ごとにチェックが入ります。
適性実施勧告や特別指導などもありますので、指導対象になると、行政からの厳しい目の元で雇用率達成に向けて進めていくことになります。
2年経っても計画通りに進まない、など大幅な未達成状態が続くと、企業名が公表されるこというペナルティもあり、企業の信頼度にも大きく関わってきます。

では、来年の今、を考えてみましょう。
このメルマガでは、度々、この1年が障がい者雇用の変革期である、とお伝えしています。
来年の今は、今年と大きく変化していることを理解しておかなければなりません。

令和6年4月。
障がい者雇用に関わる2つの改正法が施行されます。
1つは、法定雇用率の引き上げ。
令和6年4月には、2.5%に引き上げられます。
2つ目は、特定短時間労働者の雇用率算定。
週10時間以上20時間未満の精神障がい者、重度身体障がい者及び重度知的障がい者について「0.5」カウントとして算定が出来るようになります。
あと10カ月後には、これらが現実のものとなっており、ロクイチ報告はこれらが大きく影響した数字を報告することになっている、ということですね。

もちろん、すでに準備・活動されている企業が多数かと思いますが、進捗はいかがでしょうか。

これまでのやり方では太刀打ちできないほどの大きな変化が起きている以上、新たな方法を柔軟に受け入れていくことが必須です。
しかし、障がい者雇用の現場では、保守的な考え方が受け継がれていることが良く見られます。

例えば。
「うちの業務はずっと知的障がいの人がやってきたから。現場の支援担当は知的障がい以外の受け入れは難しい、と言っている」
「障がい者に切り出せる業務は決まっている。経理やシステムなどは現場もサポートできないので切り出せない」

おそらく、こう言い続けている限り、来年の今の状況はなかなか厳しいものになっているのではないでしょうか。
求職者市場は超売り手市場で人材不足です。
支援機関も特別支援学校も状況は同じです。

それでも雇用を確保するためにはどうしますか。
雇用した社員にどんな業務を切り出しますか。

当社もこの課題に挑み続けています。
時代の変革とともに、自分たちも変革していきましょう。
来年の今、どうなっているのかは、「今」にかかっています。

最後までお読みいただきありがとうございました。
このメールマガジンでは、皆様のご意見を募集しています。
「こんなテーマでやってほしい」「こんな悩みに答えてほしい」など、ご要望がありましたら、どんどん取り上げていきます。
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